企画素案: イタリア近世建築史研究のすすめ [Treaties]



企画の動機と目的

西洋建築史研究に関しては建築業界や建築研究の他分野からの理解が得られず、近い将来、若手研究者が急速に減少すると思われる。特にイタリア近世については、西洋建築史の重要な分野と認められながらも、研究費、資料、指導者に事欠き、今後の展望が開けない。しかし、イタリアの建築については、建築の外からの関心も高く、研究を目的としない一般の旅行者をも魅了している。これらの潜在的需要に応えるためにも、ここで研究方法を紹介し、イタリア近世建築史研究への参加を募って、問題解決を模索したい。

何故イタリア建築の歴史を学ぶのか

イタリアの建築は、古典主義といった近世以来の西洋の特徴的かつ基本的な思想概念と深く結びつき、それを体現してきた。西欧とアジアを取り持とうとする現在の日本において、今日的な問題に取り組むためにも、これまで馴染みの薄かった西洋文化の表出について考察し、歴史を遡って理解を深めることは今後益々必要となるだろう。

ルネサンスあるいはバロックという言葉で思い起こされるイタリア近世の建築は、総じて美しく、興味深い試みが随所にみられる。それらの建築は、個性溢れる各都市の顔となり、生活と一体となって今尚使い続けられており、そこに建築の理想的な在り方をみることができる。イタリアには教会堂を主体に中世以来の重要建築物が数多く残されており、それほど大きくない地方都市に建つものに高い評価が与えられることも度々である。量だけでなく、質、ヴァリエーションも豊かで、研究するべき課題は常に山積している状態である。また、近世のヨーロッパ各国は、建築家を派遣あるいは招聘して、イタリアの建築の受容に励んでおり、全ヨーロッパ的な現象としても興味深い。


( * 以下構想中 )

建築史学の可能性

  • 知識の整理・集積
  • アイデンティティ探求の手段として
  • 国際交流と歴史の理解
  • 建築制作との連繋

  • 建築の特質

  • 文化・生活における必需性
  • 一品現地生産と都市の性格
  • 建築表現の特徴 - 抽象性と構築性

  • 建築史研究者に求められる素養

  • 想像力と批評眼
  • 造形感覚と創作体験
  • 単純作業の継続と大局観
  • 言語能力 - 文章読解と外国語

  • 研究作業

  • 手引書の利用
  • 研究課題の設定
  • 文献調査と文献目録の作成
  • 現地調査と復元
  • 各種資料の評価・整理法
  • 論文作成
  • 研究の公表
  • コンピュータの利用について

  • 研究環境

  • 指導者の選択
  • 環境の構築と改善
  • 図書館
  • 研究交流
  • 留学




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